1. Home
  2. /
  3. コラム
  4. /
  5. ミツバチが巣を作る場所

ミツバチが巣を作る場所

「家の周りでミツバチをよく見かけるけど特に害はないのかな?」「ミツバチの巢も駆除するべき?」など、ミツバチが飛んでいることに不安を感じている方もいるのではないでしょうか。

ミツバチは「比較的温厚な性格で人に危害を加えることは少ない」とよく聞くかもしれませんが、実は攻撃性が高く、過去にはアナフィラキシーショックを起こして死亡してしまった例もあるほど危険なハチだとされています。

「益虫(人の役に立つ虫)」とされていますが、ミツバチの巣があることで厄介な問題が発生することもあります。

そこで、今回はミツバチの生態や巢を駆除すべきかなどを詳しく解説していきます。

是非、家の周りで飛んでいるミツバチでお悩みの方は参考にしていただければと思います。

ミツバチの巣を駆除する前にその生態を知ろう!

bee

画像引用:花ごころメディア『”ニホンミツバチ”と、”セイヨウミツバチ”の違いって何?』

ミツバチとは、花の蜜を採取し、加工して巣に蓄える「蜜蜂」というハチの仲間です。

日本で蜜の採取として利用されているミツバチは「二ホンミツバチ」「セイヨウミツバチ」の2種とされており、蜜の採取だけでなく、作物の受粉にも広く使われています。

ミツバチの特徴-二ホンミツバチについて‐

日本の在来種である「二ホンミツバチ」は韓国に生息している「トウヨウミツバチ」と近縁ののミツバチとされています。

体長は1㎝~1.5㎝ほどの小さなハチとされており、主に山間部や自然の多いところに生息しています。

セイヨウミツバチに比べて比較的穏やかな性格とされており、めったに人を刺すようなことはしません。

体の色は、黄色と黒色のしましま模様が特徴的なハチです。

ミツバチの特徴‐セイヨウミツバチについて‐

日本で養蜂として利用されているもう一つのミツバチ、「セイヨウミツバチ」は世界中で流入され、養蜂として主に利用されているミツバチです。

主にヨーロッパやアフリカに生息しており、体長は1.5㎝~2㎝ほどの大きさがあります。

体はしましまとなっていますが、全体的に黄色くお尻の部分が黒い特徴があります。

二ホンミツバチに比べて比較的攻撃性が高い傾向がありますが、巣などを刺激しない限り襲われることは少ないです。

ミツバチの生態について

ミツバチの働きバチは全てメスとされており、オスは巣の中に潜んで働きバチに餌をもらう以外特に何もしません。

オスのミツバチは繁殖時期である春に交尾を行い、その後は死んでしまいます。

また、繁殖時期が過ぎてしまうと交尾ができなかったオスはメスによって巣を追い出され、外で死んでいくという一生を過ごします。

そのため、外で花の蜜を採取しているのはメスのミツバチとされています。

オスのミツバチはメスに比べて体が大きいことが特徴なので、外で大きいミツバチを見かけたらその個体はオスかもしれません。

オスのミツバチは毒針がないので外で見かけても刺されることはありませんが、オスのミツバチに触れるとメスのミツバチが襲ってくることもあるので観察する場合は注意しましょう。

ミツバチは越冬するハチとされており、他のハチに比べて産卵や活動再開の時期が早い特徴があります。

越冬に向けて準備をする秋の時期と越冬から活動を再開する春先にかけては餌を求めて攻撃性が高くなるので、冬の大人しい時期を狙って巣を刺激すると攻撃される恐れがあります。

ミツバチの危険性

ミツバチのメスには毒針がありますが、ミツバチの針には返しがついており、刺した個体はお尻の一部がちぎりながら針を引き抜いて飛び立とうとするので、一度人を刺すとその個体は死んでしまいます。

ミツバチの毒針には毒袋がついているため、むやみに引き抜こうとすると毒袋が割れて体内に毒が入ってしまう可能性があります。

ピンセットなどでそっと引き抜き、刺された箇所をつまんで毒を出し、水で洗い流すようにしましょう。

一個体の毒の量は少ないのですが、集団で襲ってくる習性があるので何度も刺されるとアレルギー反応を起こして死に至ることがあります。

ミツバチによる被害

bees-nest-risk

ミツバチは人をあまり襲わない大人しい性格だとされていますが、ミツバチによる様々な被害は多くあります。

分蜂

ミツバチは繁殖時期になると、女王バチが巣にいる半分以上の働きバチを引き連れて、古い巣から新しい巣へとお引越しを行います。

一時的にミツバチが大量発生するので危険だと感じるかもしれませんが、攻撃性はなく、3日ほどそっとしておけば特に被害が出るということはありません。

糞害

ミツバチは冬の間に溜めた糞を4~6月にかけて飛行をしながら糞を行います。

ミツバチの糞には、花粉や蜜が主に含まれているため、付着すると黄色いシミとなって洗濯物に付着します。

一度付着するとなかなかとれないというやっかいな被害として多く報告されています。

害虫誘引

ミツバチが集める蜜の匂いに誘われて、ゴキブリやアリ、スズメバチなどの害虫が家の周りに集まってくることがあります。

そのため、害虫による二次被害も起こる可能性があります。

ミツバチだけでなくこれらの害虫も引き寄せやすいので、ミツバチの巣を見つけたら早急に駆除する必要があります。

ミツバチがもたらす恩恵

bees-nest-merit

一方でミツバチがもたらす恩恵は多く、下記のような生産物を利用して生活を豊かにしています。

  • ハチミツ
  • 蜜ろう
  • プロポリス
  • ローヤルゼリー
  • 花粉

ここ最近では、ミツバチが持つ毒に含まれている「メリチン」という物質が乳がん細胞の増殖を抑えたり、アトピー性皮膚炎に効くということが分かってきています。

こちらの記事で詳しく解説しているので、是非ご覧ください。

参考:exciteニュース「ミツバチが女性を救う。毒に含まれる物質が乳がん細胞を破壊することが判明(オーストラリア研究)

まだまだ実用化には至っていませんが、ミツバチの毒も今後私たちの生活に役立つときが来るかもしれませんね。

ミツバチの巣の特徴

bees-nest

ミツバチの巣は板状に作られ(巣板)、垂直方向に延びる平面状の巣が特徴です。

特にセイヨウミツバチは何層にもわたって巣板を作るため、野生においても10枚以上の層ができます。

家屋の隙間や床下、木の隙間などに巣を作るので、ミツバチを見かけるようになったらこれらの場所をチェックすると良いでしょう。

地域によっては巣板がむき出しのまま作られるところもあるので、目視できる場合があります。

ミツバチの巣を駆除する方法

bees-nest-about

ミツバチの巣を駆除するには、駆除業者や養蜂場に引き取ってもらうことが主な方法だとされています。

様々な方法がありますが、巣の状態やできている場所、費用などを考えて駆除作業を行うようにしましょう。

自力で駆除する

「駆除費用を抑えたい」「巣ができたばかりで小さいから早めに駆除したい」という理由から自力で駆除しようと検討している方もいるのではないかと思います。

ミツバチの巣は正しい手順と必要なものを揃えて行えば自分で駆除することも可能です。

ただし、自分たちで駆除作業を行うのは危険があり、万が一刺されるというリスクもあります。

しっかり準備をすること、リスクを把握することをしたうえで駆除作業を行うようにしましょう。

自分でハチの巣を駆除する方法についてはこちらの記事で解説しているので詳しくはこちらをご覧ください。

参考:「自分で蜂の巣は駆除できる?安全にできる駆除方法と注意点」

自治体に駆除を依頼する

自治体によっては、駆除費用の一部を負担してもらえたり、無料で駆除をしてもらうことができます。

自治体によってサービスがあるかどうかが異なるので、ミツバチの巣を発見したら自治体に相談してみましょう。

養蜂場に依頼する

養蜂場に依頼すると、ミツバチの巣を引き取ってもらえることがあります。

養蜂場は普段からミツバチの扱うことに慣れており、ハチ駆除業者や自治体とは違って殺虫剤を使って駆除することはありません。

家の環境によっては殺虫剤を使いたくないという場合もあるので、一度養蜂場に相談してみることもおすすめです。

ハチ駆除専門業者に依頼する

ミツバチの巣もハチ駆除を専門としている業者に依頼すると安全に駆除してもらえます。

費用は掛かりますが、何より刺されるというリスクが軽減されることと、ハチを駆除することを専門としているのでミツバチの巣を効率よく駆除してもらえるメリットがあります。

業者によっては即日依頼を引き受けているところもあるので、巣を少しでも早く撤去してもらいたい場合など依頼すると良いでしょう。

ハチ駆除センターでもミツバチの巣や被害に関する相談を承っておりますので、是非ご相談ください。

まとめ

今回はミツバチの生態や巣の特徴などについてご紹介していきました。

ミツバチは比較的おとなしい性格とされていますが、越冬準備に入る10月~11月や活動再開時期に入る2月~3月にかけて攻撃性が高くなります。

知らないうちに巣へ近づいて刺されてしまうとアナフィラキシーショックを起こしてしまう可能性があるので注意が必要です。

また、ミツバチの巣に蓄えられる蜜が家屋の構造にしみこむとシミやカビの原因になることもあります。

ミツバチの巣があることで他の害虫による二次災害も起こる可能性があるので、ミツバチの巣を見つけたら早急に駆除作業を検討するようにしましょう。