「家の敷地内にスズメバチらしき大きなハチを見つけてしまった……」
「今見かけたスズメバチの種類は?安全?」
といった悩みや疑問はありませんか?
敷地内などで数匹見かけただけでも「刺されたらどうしよう」と不安になってしまいますよね。
一般的にスズメバチのハチ毒はアナフィラキシーショックを起こすとされ、実は死亡事故になることも珍しくありません。
スズメバチを見かけたら身の安全のためにも、むやみに近づくことはやめましょう。
今回はスズメバチの種類について写真付きで解説します。安全のためにもスズメバチの生態を理解しておきましょう。
違いがあるスズメバチの種類を写真で解説
スズメバチといってもさまざまな種類が生息しています。それぞれ大きさや色など少しずつ違いがあるため、知っておくと安心です。
ただ種類を確認するために近づくことはおすすめできません。というのもハチ毒でアナフィラキシーショックを起こしてしまう可能性があるからです。
- オオスズメバチ
- キイロスズメバチ
- コガタスズメバチ
- ツマアカスズメバチ
以上のスズメバチについて特徴をくわしく解説します。
オオスズメバチ
スズメバチの中でも最大級の大きさを誇るオオスズメバチ。
- 活動期間:5~11月(春から秋)
- 巣の場所:木の穴・木の根元・土の中など
- 体長(おおよそ):女王4~5cm、働き蜂5~4cm
オオスズメバチが持っている毒はハチの中でも最強クラスです。エサが少なくなる秋は他のハチの巣を襲うなど、その凶暴さも群を抜いています。
他のハチを襲うことから、スズメバチだけではなく他のハチの巣を見かけたら早めに駆除しておくことをおすすめします。
放っておくとオオスズメバチが近寄る可能性もあるからです。
オオスズメバチの巣は大きいものだと1メートルを超える場合があります。巣を作る場所は木の根元や木の穴、土の中などが多いためハイキングなどで山に行く際は注意が必要です。
見かけたら近寄らないようにしましょう。
キイロスズメバチ
山などではなく比較的市街地でもよく見かけるキイロスズメバチ。はっきりとした黄色が特徴です。
- 活動期間:5~11月(春から秋)
- 巣の場所:建物の屋根裏や軒下、床下など
- 体長(おおよそ):女王5~3cm、働き蜂1.5~2.5cm
巣を作る場所が建物の屋根裏や軒下、床下などに多いため刺される可能性が非常に高いハチです。中には壁の間に巣を作ることも確認されています。
スズメバチの中でも体長は比較的小さいですが、巣の大きさは1メートルにもおよぶことがあるのです。そのため働き蜂の数は1,000匹を超えることも……。
群れで襲われたらひとたまりもありませんので、見かけたら駆除しましょう。
コガタスズメバチ
オオスズメバチがそのまま小型化したようにそっくりなコガタスズメバチ。羽の部分は黒く模様がありません。
- 活動期間:5~10月(春から秋)
- 巣の場所:建物の軒下、樹木の幹や枝、庭木など
- 体長(おおよそ):女王5~3cm、働き蜂2~2.5cm
オオスズメバチやキイロスズメバチのようにどう猛ではありません。比較的おとなしい部類のハチです。
ただ民家など私たちの生活テリトリーに巣を作るため、気づかないうちに近寄ってしまい結果的に刺されてしまう場合が多いのです。
庭にあるモッコウバラに巣を作ったといったケースも……。うっかり近づいて刺されないよう注意が必要です。
ツマアカスズメバチ
出典:環境省(外部サイト)
特定外来種に指定されているツマアカスズメバチ。国内では2012年長崎県対馬市ではじめて確認されました。(参照:環境省)
- 活動期間:5~11月(春から秋)
- 巣の場所:建物の軒下、樹木の幹や枝など開放的な場所を好む傾向
- 体長(おおよそ):女王5~3cm、働き蜂1.5~2.5cm
大きさはキイロスズメバチと大差ありません。見分けるとすれば体の色。比較的黒っぽくしま模様は茶褐色です。
他のハチを襲うとされているため、身近にハチの巣があるときは早めに対応しましょう。
スズメバチの特徴
- オオスズメバチ
- キイロスズメバチ
- コガタスズメバチ
- ツマアカスズメバチ
以上のスズメバチについて特徴などを解説しました。
ここからはスズメバチ全体を通しての特徴について紹介します。
一年通したスズメバチの生態
スズメバチの主な活動期間は春から秋(5~11月)です。11~4月にかけて女王蜂は木の穴などで越冬をします。
実は越冬するのは女王蜂のみで女王以外のハチは死んでしまうのです。
- 4月頃:女王蜂は目覚め活動を開始
- 5月頃:女王蜂は巣を作りはじめる
- 6月頃:働き蜂が生まれる
- 7~9月:巣を拡大しながら産卵
- 9月頃:新女王蜂が誕生
- 10月頃:女王蜂と雄ハチが交尾
- 11月頃:スズメバチは活動を終え、女王蜂のみ越冬
春に女王蜂が巣を作りはじめたときに駆除すると手間がかかりません。しかし秋になって巣も大きくなり働き蜂が増えると素人では手に負えなくなるのです。手を出しては危険なためプロの業者に依頼しましょう。
一度作った巣の再利用はしない
スズメバチは一度作った巣を再利用しません。そのまま放棄して女王蜂のみ越冬するからです。女王以外多くのスズメバチが死んでしまうため、使っていた巣が必要なくなってしまいます。
ひとつの巣には女王蜂・働き蜂・雄蜂がいる
ひとつの巣の中に女王蜂1匹・雄ハチ、そして多数の働き蜂がいます。女王蜂は必ず1匹。というのも最初に生まれた女王が次に生まれてくる女王を殺してしまうからです。いわば最強の1匹が女王蜂。
その女王蜂を守るのが働き蜂です。働き蜂の中にも、女王を守る門番・外でエサをとる役割のハチ・中で女王蜂や幼虫の世話をする役割のハチと、明確に役割が分かれています。
実は働き蜂もメスなのですが、卵を産むことはありません。
女王が産んだ無精卵から生まれるのが雄ハチ。繁殖だけが目的で生まれてくるためとても短命です。
アナフィラキシーショックに注意を!
一般的にスズメバチに刺されることでハチ毒が体内で抗体を作るとされています。作られた抗体が以下のアレルギーを引き起こすのです。
- 消化器症状……腹痛・下痢・嘔吐など
- 呼吸器症状……呼吸困難・ぜんそく症状など
- 皮膚の症状……湿疹・じんましんなど
- 全身の症状……めまい・発熱・冷や汗・血圧低下など
上記アレルギー症状が急激に複数合わさって現れる現象の中でも、呼吸困難や血圧の低下などショック症状を伴うのがアナフィラキシーショック。命にかかわる非常に危険な状態です。
スズメバチに刺されショック症状を起こしてしまった場合は、速やかに落ち着いて医療機関の受診をしましょう。
スズメバチを見かけたらプロに相談を!:まとめ
スズメバチの巣を駆除する際は、5月頃女王が1匹で巣を作りはじめたときが最も手軽です。ただ見逃してしまうことも少なくありません。そのため気がついたときには働き蜂が外を警戒して回り、巣も大きくなってしまうのです。
「山へハイキングに行かなければ大丈夫」というわけではありません。
建物の軒下や床下、壁の中や屋根裏にまでも巣を作られてしまったケースは、現在までもたくさん見てきました。
庭木のモッコウバラに巣を作られたケースもあります。
スズメバチの巣はそのハチ毒の危険性から素人が駆除するのはとても危険です。刺されたらアナフィラキシーショックになってしまうことも……。
スズメバチの巣を見つけたら、またスズメバチが数匹飛んでいるのを見かけたら迷わず弊社までご連絡ください。