ハチの巣を安全に駆除するのであれば、活動が本格的になる春前までには完了させることをおすすめします。
寒さに弱く、暖かい気候を好むハチは、春~秋にかけて活動が本格化していきます。
ここでは、ハチの種類ごとに活動時期を解説していくとともに、ハチの巣を駆除に適した時期についてご紹介していきます。
是非、ハチの巣にお困りの方は参考にしていただければと思います。
ハチの巣の駆除に適した時期とは?
ハチの巣を駆除するのに適した時期とは、「蜂が大人しく、比較的安全に駆除を行うことができる時期」を指します。
結論から申し上げますと、ハチの巣を駆除するのではれば、本格的に活動を開始する前の時期、つまり冬から4・5月までに完了させることをおすすめします。
では、どうしてこの時期がハチの巣駆除にベストな時期なのか、その理由についてご紹介していきます。
ハチが活動する時期
ハチが主に活動する時期は平均して6月~10月ごろとされています。
多くのハチは、暖かい時期になると精力的に活動し始め、気温が低い時期になると動きが鈍くなる性質があります。
これは、多くのハチが寒さに弱く、暖かい場所・気温を好む傾向があるからです。
また、ハチのエサである花の蜜や蝶の幼虫は暖かい時期でしか採ることができないことも6月~10月に活動する理由とされています。
但し、近年の暖冬により、寒い冬の季節であっても暖かいときもあるため、ハチの中には冬であっても活動しているものもいます。
では、ハチの種類ごとにどの時期に活動的になるのかご紹介していきます。
スズメバチの場合
スズメバチは5月~11月半ばにかけて活動します。
5月 | 女王蜂が越冬から目覚め、産まれてくる働き蜂やオス蜂のために巣作りを行う |
6月~7月 | 働き蜂が増え始め、巣作りや幼虫のお世話も精力的になる |
8月~9月 | 働き蜂は数百匹以上にまで増え、より精力的に巣作りを行うため、ソフトボール程度の大きさだった巣は、40~50㎝ほどの大きさにまで成長する
新しい女王蜂が産まれ、古い女王蜂がお世話をする |
10月 | 新しい女王蜂は、オス蜂と交尾を行い、今ある巣から巣立って越冬の準備を行う |
11月 | 働き蜂は巣の外で死んでいき、古い女王蜂も巣の外へ旅立ち、寿命を迎えるのを待ち、死んでいく |
ポイント
- 5月ごろにできるスズメバチの巣は徳利をひっくり返したような形をしており、巣の大きさも10センチには満たない程度となっている
- 6月~7月ごろはまだ、働き蜂が数十匹程度しか活動していない様子が見られるが、働き蜂が増えることでこぶし程度の大きさの巣が、1~2カ月程度でソフトボールぐらいの大きさにまで成長する
- 9月ごろの働き蜂は、新しく生まれた女王蜂を守るため、この時期は特に敏感になっており、巣に近づくだけでも攻撃されるほどの警戒心を持っている
- 11月ごろになると、冬のスズメバチの巣には蜂が一匹もいなくなり、空の巣だけが残るようになっている
但し、近年の暖冬の影響により、働き蜂も巣の中で越冬していることがあるため、冬の駆除作業も注意が必要です。しかし、越冬をしている働き蜂も長くは生きられないので12月~1月になれば、死んでしまうことがほとんどです。
アシナガバチの場合
アシナガバチはスズメバチよりも活動時期が少し長く、4月~11月が活動時期とされています。
4月 |
越冬から目覚めた女王蜂が巣作りを行う このころはまだ働き蜂は生まれておらず、女王蜂一匹で巣作りや幼虫のお世話をする |
5月~6月 |
5月~6月ごろになると働き蜂が孵化し、産まれた働き蜂がメインとなって巣作りなどを行う このころは、まだ数十匹程度ですが、急ピッチで巣が大きくなるころなので注意が必要 |
7月~8月 | 働き蜂が数百匹にまで増え、活動の最盛期を迎える |
9月~10月 |
9月~10月ごろになると新しい女王蜂が産まれ、オス蜂と交尾を行い、来年の春に備える 働き蜂は活動の終盤を迎え、夏頃に見られた攻撃性もどんどん緩やかになっていくころ |
11月ごろ | 新しい女王蜂が巣立ち、越冬の準備をし始める |
ポイント
- 巣の形はシャワーヘッドのような形をしており、巣の内部がむき出しになっている構造をしている
- 普段は大人しいアシナガバチも7月~8月ごろになると、警戒心や攻撃性も強くなり、巣も数十㎝にまで成長していく
11月ごろには、古い女王蜂、オス蜂、働き蜂は巣の外で寿命を迎え、死に絶えてしまいます。
そのため、アシナガバチの巣もスズメバチと同じく冬には巣からハチ達が居なくなっていきます。
ちなみに、アシナガバチもスズメバチも元々使っていた巣は使うことなく、毎年新しい巣を作っていきます。
但し、空になった蜂の巣を放置することはリスクを伴いますので、放置されたハチの巣でも早めに駆除するようにしましょう。
【関連記事】「空になったハチの巣は放置してもいい?」
ミツバチの場合
ミツバチは先に紹介したハチとは異なり、一年を通して活動していく特徴があります。
活動開始時期は、2月ごろから始まり、春先に向けて繁殖・幼虫のお世話が行われていきます。
春 |
花が少なくなる夏に備えて、積極的に花の蜜や巣の材料を採取していくのと同時に、餌が豊富なこの時期に繁殖がピークを迎える このころには、新しい女王蜂が産まれ、女王蜂のお世話も本格化していく |
夏 | 蜜がある花が少なくなるので、餌を確保したり、水をまくなど、仲間のためにせっせと活動し続ける |
秋 | 越冬の準備のため、餌を蓄える
|
冬 | 巣の中で働き蜂は、女王蜂の周りを囲み、冬の寒さを乗り切る |
ちなみに、秋になるとミツバチの天敵であるスズメバチの活動も本格化し、襲われる可能性が高まるので、この時期のミツバチは警戒心が強まっています。
このころにミツバチの巣を刺激したり、ミツバチを刺激すると刺される危険性があるので注意が必要です。
ミツバチは益虫の役割があるため、駆除すること自体に抵抗がある方もいるかもしれませんが、建物内部にできると蜜で構造を腐食させてしまうこともあります。
できれば、駆除を行うことで建物を守ることができますが、駆除するのに抵抗がある方は養蜂場やハチの巣専門業者に依頼することで巣を撤去してもらうことができます。
【関連記事】「ミツバチが巣を作る場所」
ハチの巣の駆除を避けた方がいい時期とは?
ハチは、暖かくなる時期から冬を迎える前まで精力的に活動する性質があります。
そのため、ハチが活動する4月~11月ごろはハチの巣の駆除を避けるべきだといえます。
活動が本格化する時期に駆除を行うと、刺される可能性が高まり、巣を駆除するのが難しくなってきます。
毒性の弱いハチもありますが、刺されるとアナフィラキシーショックを起こす危険性があるだけでなく、最悪の場合死に至る可能性があります。
まとめ
今回は、ハチの巣を駆除するのにベストな時期についてご紹介していきました。
ハチの巣を安全に駆除するのであれば、4月~5月までには完了させるべきだといえます。
もし、活動が本格化してきたあとに作られてしまった場合は、自分たちで駆除を行うのではなく、ハチの巣専門業者に依頼するようにしましょう。
- 蜂の巣駆除専門業者について
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活動が本格化する時期に無理して駆除しようとするとかえって刺される危険性が高まってしまいます。
ハチの巣を駆除するタイミングを逃してしまったら、ハチが大人しくなる時期まで待つか、早急に駆除しなければならない場合は専門業者に依頼するようにしましょう。
【ハチ駆除センター】では、ハチの活動が本格化する時期であってもご依頼を承っております。
本格的に活動するハチにお困りの方は、是非お気軽にご相談ください。