嫌煙されがちな蜂の巣ですが、実は様々なフリマサイトやオークションサイトで取引をされています。
大きいものだと数万円の価値で売られているなど、蜂の巣は需要があるものとして重宝されています。
では、どうして蜂の巣には価値があるのでしょうか。
ここでは、蜂の巣が売れる理由や売る方法などについてご紹介していきます。
蜂の巣を有効活用したい方は蜂の巣が売れるワケを知りたい方は是非、参考にしていただければと思います。
目次
蜂の巣は売ることができる?
結論から申し上げますと、蜂の巣は売ることができます。
蜂の巣は、古来中国では薬の材料として使われ、大変貴重なものとして取引されていました。
現在では、薬の材料だけでなく、研究用や観賞用といった個人の目的で取引されることが多くなっています。
ではなぜ、このように蜂の巣には需要があるのか、その理由についてご紹介していきます。
蜂の巣はなぜ売れる?その理由について
蜂の巣が売れる理由は、下記のような目的が多いとされています。
- 蜂の研究に利用したい
- 芸術作品として観賞したい
- 縁起物としてお供えしたい
- 薬の材料として利用したい
では、一つずつ解説していきます。
漢方薬として利用したい
スズメバチやアシナガバチの巣は、漢方薬の一つ「露蜂房(ロウホウボウ)」と呼ばれる生薬として日本で流通しています。
効能としては、下記のような効果があります。
- 関節痛
- 解毒作用
- 蕁麻疹
- うみ
- 遺尿・失禁など
また、内部に幼虫が残っている巣の方が漢方としての効果があり、蜂の巣の成分だけでなく幼虫から摂取できるアミノ酸も体に良いものだとされています。
中国では、この漢方薬に使用するための蜂の巣をとるためのハンターもいるほど、地元中国では盛んに取引が行われています。
ロウホウボウは生薬であることから蜂の巣そのままの状態での使用が通常であるため、乾燥して煎じたり、地元ではそのままかじって食べる方もいるようです。
但し、蜂の巣は毒性が強いので漢方に詳しい薬剤師らに相談してから服用するようにしてください。
蜂の研究に利用したい
国内外問わず、蜂に関する研究者は多数おり、こうした研究者にとっては蜂の巣は大変貴重な研究材料として重宝されています。
研究を行う際は、できるだけ蜂そのものの状態を利用したいため、観賞用のように防虫加工したり、ニスを塗るなどといった加工を行うことなく引き取られることが多いです。
芸術作品として観賞したい
蜂の巣には「ハニカム構造」がとられた正確な六角形からなる構造をしています。
ハニカム構造(ハニカムこうぞう、英語:honeycomb structure)とは、正六角形または正六角柱を隙間なく並べた構造である。ハニカムとは英語で「蜂蜜 (Honey) の櫛 (Comb) 」から「ミツバチの巣」という意味であり、多くの蜂の巣がこのような形をしていることから名付けられた。
多くの蜂の巣で採用されているハニカム構造は、様々なアーティストに影響を与える美しさであり、実際にハニカム構造が採用された芸術作品は国内外問わず、様々な芸術作品の一つとして表現されています。
また、ハチが群れを成して行う緻密な計算で作られた蜂の巣の正確さも人々の感性に影響を与えています。
そうした芸術的価値から骨董品用という観点から蜂の巣の需要があるのです。
蜂の巣を置くと縁起が良く風水の効果が期待できる
蜂の巣ができてしまうことにマイナスのイメージを持たれている方も多くいるのではないでしょうか。
実は、蜂の巣には良い運気をもたらす風水的な期待があるとされています。
蜂の巣には、
- 家内安全
- 商売繁盛
- 子孫繁栄
- 家族円満
- 金運上昇
などの効果があるとされています。
そのため、商いをしている方や子宝に恵まれたいといった期待を込めて蜂の巣を購入し、良い運気を呼び寄せたい場所に置くといった方法で風水的な働きを担っているのです。
【関連記事】「蜂の巣は縁起がいい?風水の効果」
蜂の巣が売れたときの相場
蜂の種類や大きさにもよりますが、小さいもので1,000円~3,000円、大きいものだと10,000円~20,000円ほどで取引されています。
実際ヤフーオークションやメルカリには本物の蜂の巣が出品されており、こうしたフリマサイトやオークションサイトで取引が行われています。
こうした売買価値があることから、中国では蜂の巣ハンターとして稼業を生業としているようです。
蜂の巣ハンターは、蜂の巣が最大級になる秋口に蜂の巣駆除を行うことが多く、人によっては1ヶ月で80万円ほどの蜂の巣を駆除して売買している方もいます。
蜂の巣はどんな状態が売れやすい?売るときのポイント
蜂の巣を売るためには、下記の点に気をつけると売買をうまく進められるのではないかと思います。
- なるべく形をきれいに保つ
- 駆除の時点で防虫剤や駆除薬を使わない
- なるべく大きいものを売買に利用する
蜂の巣をなるべく高値で取引を行うのであれば、現状維持したまま蜂の巣を駆除するようにしましょう。
蜂の巣を必要としている方は、蜂がつくったそのものの巣の状態をほしいとしていることが多く、商品価値を求めるのであれば、なるべくそのままの状態で取引を行う方が売れやすいです。
また、蜂の巣の駆除を行う際は駆除剤をなるべく使用しないようにしましょう。
売買を行う蜂の巣は、どのように利用されるのか分かりませんが、少なくとも人の手が触れられる可能性があります。
蜂の巣の駆除剤の注意書きに書かれているように、健康に影響を及ぼすことから直接薬剤に触れることは禁止されています。
そのため、人の手が触れる可能性のある蜂の巣はなるべく駆除剤を使わずに蜂の巣を撤去するようにしましょう。
蜂の巣を売るときは加工するべき?
蜂の巣をオブジェとして売るのであれば加工を行うと売れやすいのではないかと思います。
蜂の巣には、蜂だけでなくえさとなる幼虫や蜂蜜などが多く入っています。
防虫やカビ防止といったことを行わなければ、これらからカビが生えてしまったり、蜂の巣自体が腐食してしまうこともあります。
中には、駆除が終わってからも蜂が生きているなどの危険性があります。
研究用や標本用として取引を行うのではなく、縁起物や観賞用として置くのであれば、しっかりと中にいる蜂がいないか、防虫・カビ防止加工を行うようにしましょう。
蜂の巣を加工する方法
- 蜂の巣内部にいる虫がいなくなるように焚き火などの煙で燻す。もしくは、マイナス-3以下の環境下に保存して虫を低温処理する
- 蜂の巣の表面にニスを塗り固める(水で溶かした木工用ボンドを使用すると自然な仕上がりになります)
- ガラスケースに加工した蜂の巣と防虫剤を入れ、安定させるために緩衝材や布の上に鎮座させる
蜂の巣を売るために無理な駆除作業は行わないようにしよう!
ここまで、蜂の巣が売れる理由や売る方法についてご紹介していきましたが、駆除を行う上で危険であることに変わりありません。
特に重宝されるスズメバチの巣の駆除作業は他の蜂に比べて危険とされており、一部の駆除業者ではスズメバチの巣の駆除作業をお断りしているところもあります。
売る目的とはいえ、無理に駆除作業を行って失敗したときのリスクは図り知れません。
また、秋~冬にかけての蜂の巣であれば蜂もいないので蜂の巣をゲットしやすいのでは?と思うかもしれませんが、近年の暖冬の影響により蜂が未だ活動していたり、他の蜂が冬眠している危険性もあります。
蜂の巣を見つけたら、無理に駆除せず専門業者に依頼することをおすすめします。
【ハチ駆除センター】でも蜂の巣に関するご相談を承っておりますので、お気軽にご相談ください。
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